【結論版】微分方程式の解法手順
1. 完全微分方程式かどうか:fx(x,y)dx+fy(x,y)dy=0
fx(x,y)dx+fy(x,y)dy=0→f(x,y)=C が解となる。
2. dxdy= ? という形かどうか
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dxdy=f(x)→ 積分すれば終わり。 y=∫f(x)dx
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dxdy=g(y)f(x)→ 変数分離すればよい。 ∫g(y)dy=∫f(x)dx
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dxdy=f(xy)→ u=xy とおくと, xdxdu+u=f(u)→ 2.2. へ
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dxdy=px+qy+rax+by+c→x=x′+s, y=y′+t としてうまく s,t を選んで
dx′dy′=px′+qy′ax′+by′ という形に
(※ x′,y′ は微分ではない )→ 2.3. へ
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dxdy=−p(x)y+q(x)→y=exp(−∫p(x)dx)(∫q(x)exp(∫p(x)dx)dx+C)
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ベルヌーイ型:dxdy=−P(x)y+Q(x)yk→ z=y1−k とおくと,整理して,
z′=−(1−k)P(x)z+(1−k)Q(x)→ 2.5. へ
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リッカチ型: dxdy=P(x)+Q(x)y+R(x)y2→ 特殊解を気合いで見つけて y=u(x) とおく。 z=y−u(x) とおくと,整理して,
z′=R(x)z2+(2R(x)u(x)+Q(x))z→ 2.6. へ
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その他:頑張って工夫する
3. 線形微分方程式: y(n) が全て一次
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y′′+p(x)y′+q(x)y=r(x)
- p(x)=const, q(x)=const, r(x)=0→λ2+pλ+q=0 の解を λ1,λ2 として,
- λ1=λ2→y=C1eλ1t+C2eλ2t
- λ1=λ2→y=C1eλ1t+C2teλ1t
- λ1,λ2 が虚数解の場合, sin,cos に直せる
- オイラー型: x2y′′+pxy′+qy=0→t=logx とおくと
dt2d2y+(p−1)dtdy+qy=0→ 3.1.1. へ
- r(x)=0→ 基本無理。
一次独立な基本解 x1(t),x2(t) が見つかれば, y=C1x1(t)+C2x2(t)
- その他
→ ラプラス変換や定数変化法,勘などで求めた特殊解と r(x)=0 とした時の解を足し合わせたものが答え
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y(n)+pn−1y(n−1)+⋯+p0y=0→λn+pn−1λn−1+⋯p0=0
の解を求めて,3.1.1. と同じように考えれば良い
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その他:頑張る。べき級数で解く方法もある。基本的にはラプラス変換をしておけば解ける。
4. 典型的な形の場合
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クレロー型: y=xy′+g(y′)→y′=p とおいて両辺微分すると p′(x+g′(p))=0→ ここから p を求めて, y を計算すれば良い
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ラグランジュ型:y=xf(y′)+g(y′)→y′=p とおいて両辺微分すると
(f(p)−p)+p′(xf′(p)+g′(p))=0→dpdx+xf(p)−pf′(p)+f(p)−pg′(p)=0→ 2.5. へ
5. その他
頑張る。べき級数で解く方法もある
6. 裏技
ラプラス変換をしておけば解けないことはまあない。ただ,計算量が爆発する可能性もある。